軽井沢から帰って翌日
ここは羽田空港
はじめてモトキと二人で旅にでる。
行き先は鹿児島、おばあちゃんとこ
おばあちゃんは、認知症になりはじめている
私は、恵子さんの代わりに様子を見に行くのであった。
鹿児島空港に着いて、おばあちゃんと従姉妹家族が迎えにきてくれていた。
いとこはキミ子、その息子は響介 モトキとおないどし。
おばあちゃんと、
新名家のお手伝いをずっとしているタミちゃん(右)と、
しゃべる人形の、たっくん(おばあちゃん所有)
とモトキ。
着いてすぐ39度の熱をだしたモトキは、
ここは、私も幼い頃よく遊んだ川沿いの公園。奥に桜島が見える。
おばあちゃんは自分がまだしっかりしているつもりでいるので、
まだ美容院を開いている。
プロ意識だけは高く、まだやめたくないみたい。
仕事をしているときは、普段よりずっときばって、
なんだかイキイキしているようにも見えるから、
周囲も無理矢理にやめさせるわけにはいかない。
どういうわけかまだポツポツ昔なじみのお客さんも来る。
みんな、クラシカルかつ同じ髪型になって帰ってゆく。
(よく言えばモンロー風。その時代にお店を開いたからなのだろう)
でも多分、今時にはやらない技術で
ずーっと昔からの同じスタイルをできるのは
もしかしてここ花椿美容室くらいしか
もう、あまりないからなのかもしれないね、と思ったのだった。
私は、おばあちゃんがパーマ液をかけるのや
手順を間違えやしないかヒヤヒヤしながら見ていた。
お客さんが、無事セットされて帰って行くのを見てホっとしたけど、
おばあちゃんは一人のお客さんを二人分やったと思い込んで、
「売り上げが合わないのよ、盗まれたのかもしれない」
とか、ぶっとんだこともたまに言っていた。
最近は、お風呂に入るのも料理をするのも
ちょっとしたひと苦労なおばあちゃんに
新米主婦のあたしが毎日ごはんを作った。
「お味噌汁の豆腐はもうすこし小さい方が上品よ」とか
「この卵焼きは誰が作ったの」とか
「おばあちゃんはスパゲッティなんて作らないから嬉しい」とか
「こんなにぶ厚い切り身を食べられるのは新名家だからだ」とか
なんとなくヘンテコな会話がくりひろげられて、
でもおばあちゃんとこんなふうに接するのは初めてかもしれないと
ときどき感じたりしながら
加治木で食べる鯛の刺身はやっぱり
どこのよりも美味しいと思った。
あっという間に時間は過ぎたのだった。
退屈でもあったけど、私はここ鹿児島に
小さい時から一人で飛行機に乗ってくることもあったりして
おばあちゃんによく面倒をみてもらった私は
なんだかいろいろ感慨深かった。
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